金の卵に舌を巻く
木曜日, 11月 24th, 2011
「これ、君が描いたの?」。
美術の先生が、僕の似顔絵を描いた友人に舌を巻いた。
『まるで生きているようだ。動き出しそうだ』と、身動きさえ忘れた先生
は、まるで生きた石のようだった。
まさに天才なのだろうか?こちらの美術の先生は常勤の先生ではなく、
美術に力を入れている高等学校を巡回しているらしい。目的は、
知る人ぞ知る『金の卵発掘中』だとか。三年に一回のチャンスらしいから
間違いなく彼は、金の卵だ。そして、僕は金の卵のモデル。モデルが
よかったのか?なんて言ってくれる人はもちろんいないし、むしろ
モデルが描きやすかったのか?なんてからかう人もいない。
僕の目の前の金の卵は、その感性に右に出る者はいない。とにかく
好きで好きで幼少の頃から見る夢も絵画や絵画中の自己だったらしい。
悔しいのは、事故で右手を失い片腕の金の卵であること。
板に付いた口で描く彼の絵画は、天下一品であると彼の推薦を心から
賞賛している。
